INMUKING(正式表記は「INMU KING」)は、動画投稿者・やじゅまんがYAJU-MC名義で公開した、ネットミームを題材にする楽曲・MVです。2026年8月10日の公開から約2か月で、オリコン週間YouTubeチャートの2位に到達。10月2日〜8日の集計でも2位を維持し、週間視聴回数は480万3,449回に増えました。

オリコン週間YouTubeチャートで2週連続2位
「オリコン2位」として広まっているのは、YouTubeでの視聴回数を集計する部門の記録です。9月11日〜17日の初登場20位から、7位、2位と上昇。次の週も2位に入りました。
| 集計期間(2026年) | 順位 | 週間視聴回数 |
|---|---|---|
| 9月11日〜17日 | 20位・初登場 | 約134.9万回 |
| 9月18日〜24日 | 7位 | 約330.6万回 |
| 9月25日〜10月1日 | 2位 | 3,866,043回 |
| 10月2日〜8日 | 2位 | 4,803,449回 |
出典:9月23日配信の記事、9月30日配信の記事、9月25日〜10月1日のチャート、10月2日〜8日のチャート。いずれもオリコン。
最新週の視聴回数は前週から約24.2%増。順位が同じでも、再生はさらに増えています。この増加率は、上表の公表値から算出しました。
オリコンの集計説明によると、対象は同じ楽曲の公式MVや、許諾された楽曲を使うユーザー動画、歌詞動画などです。曲単位で合算するため、本家MV一本の累計視聴回数とは数値の意味が異なります。CDの売上順位やTikTokの音源使用数とも区別する必要があります。
本家YouTube動画の累計表示は、10月14日の確認時点で2,325万5,842回でした。
作者はやじゅまん。元ネタには長年の「淫夢」ミームがある
曲名が「INMU KING」、作品の名義が「YAJU-MC」、制作・投稿した人が「やじゅまん」です。本家は、やじゅまんのYouTubeチャンネルとニコニコ動画で公開されています。
ニコニコ版の公開日時は2026年8月10日0時。YouTube版も同日公開で、説明欄では「野獣の日」に合わせた投稿と案内されています。
題材は「野獣先輩」などのネットミームです。その背景にある「淫夢」は、成人向け映像作品から切り出された人物やせりふが、動画やコメントで繰り返し使われてきたネット文化を指します。
ASCII.jpの2014年の解説には、2008年頃から音MADの素材に使われ、2010年頃に関連動画の投稿が増えた経緯が記されています。音MADは、せりふや音を切り貼りして音楽に合わせる動画です。INMU KINGは、こうした既存のミームを歌詞やAI映像に取り込んでいます。
背景を知ると歌詞の言い回しを拾いやすくなりますが、原典は成人向けです。本家MVにも性的な表現が含まれます。
短いサビと、両手を頭の後ろに置くポーズ
本家の概要欄で歌詞を読むと、サビでは「お前やりますねぇスギ」という短い言葉と、同じ名前が繰り返されています。SNSで耳にした一節から曲を探している人は、まず本家MVのサビと照らし合わせると見つけやすくなります。
踊りの実演例として、投稿者の固定コメントが紹介しているのがDr.でっていうの「踊ってみた」動画です。10秒付近には、両手を頭の後ろに置き、脚を交差させた姿が見られます。
繰り返す言葉と特徴のあるポーズが一緒になっているため、短い動画でも何の曲をまねているか伝えやすい。この組み合わせが、踊ってみた投稿に使いやすい理由の一つと考えられます。ただし、どの投稿が再生増加にどれだけ寄与したかは、公開されているチャートだけでは分かりません。
人物を差し替えるAI動画と、自分で踊る投稿へ
派生には、自分で踊る投稿に加え、別の人物を同じダンスの場面へ組み込むAI動画があります。台湾メディアのParadailyによる10月5日の記事は、その例として、AI企業の人物を題材にした「GPU KING」を紹介しています。
あーなるほどねの原投稿にも「GPU KING」という名前と「#INMUKINGの刑」のタグが付いています。「INMU KINGの刑」は、人物をこの曲で踊らせる派生に使われるネット上の呼び方です。合成によって作られた映像は、本人が実際に踊った記録として扱えません。
その呼び方を逆に使った投稿もあります。LUVRiXの兎仮ゆまは10月4日、自身のXに「INMU KING 踊らされる前に踊った」と投稿しました。AIで誰かに踊らされるという冗談を、自ら参加する投稿の言葉にしています。
同じ音源を残しながら、人物や投稿文を変える余地がある。こうした派生の作りやすさも、曲を繰り返し目にする機会が増えた背景として考えられます。
中国・広州ではイベント会場でも流れた
海外での広がりを確認できる例が、広州の「Ani Project Festival」です。udn遊戲角落の10月5日の報道によると、10月3・4日に開かれたイベントで、来場者がINMU KINGに合わせて踊る映像が共有されました。担当DJのfeiben 2411も、ステージ側からの動画として投稿しています。
同記事は、中国語・英語・台湾語の版や、8bit、昭和風、Vocaloid風といったアレンジも紹介しています。言語を変えて歌う、音の作りを変える、会場で踊るなど、日本語の原曲をもとにした遊び方が生まれています。海外全体の人気を一つの会場から測ることはできませんが、国内の投稿サイトを越えた具体例です。
AI制作について、作者が明かしたこと
生成AIを使った作品であることは、本家YouTubeの表示とオリコンの記事で確認できます。制作費については、やじゅまんが9月8日のX投稿で、映像部分におよそ4万円、Sunoなども含めると5万円弱か、という概算を示しています。
この投稿からは、使った動画生成AIの製品名やモデル名、作業時間までは分かりません。
本家を聴くならYouTube・ニコニコ動画へ
フルMVは、上で紹介したやじゅまんのYouTube投稿と、ニコニコ版から確認できます。歌詞はYouTubeの概要欄にも掲載されています。
音源を自分の投稿に使う場合、作者はYouTube概要欄で、ニコニコモンズにある二次利用規約を読むよう案内しています。利用前には、本家の概要欄から最新の案内を確認してください。
出典・参考
- やじゅまん「【MV】INMU KING / YAJU-MC」(2026年8月10日)
- やじゅまん「【MV】INMU KING / YAJU-MC」ニコニコ版(2026年8月10日)
- オリコン週間YouTubeチャート(2026年10月2日〜8日)
- オリコン週間YouTubeチャート(2026年9月25日〜10月1日)
- オリコンニュース・週間YouTubeチャート(2026年9月30日配信)
- オリコンニュース・週間YouTubeチャート(2026年9月23日配信)
- ASCII.jp「ある意味とてもニコ動らしい淫夢動画の世界」(2014年3月13日)
- やじゅまん・制作費についての投稿(2026年9月8日)
- Dr.でっていう「【踊ってみた】INMU KING/YAJU-MC」(2026年8月10日)
- あーなるほどね「GPU KING」の投稿(2026年10月4日・日本時間)
- 兎仮ゆま「踊らされる前に踊った」の投稿(2026年10月4日)
- udn遊戲角落・広州APFでのINMU KINGに関する報道(2026年10月5日)
- DJ feiben 2411・APF2026会場についての投稿
- Paradaily・INMU KINGの派生動画に関する報道(2026年10月5日)
- やじゅまん公式Xのプロフィールアイコン







