
バクチオールって聞いたことありますか?最近、SNSやコスメ好きな人のあいだで「レチノールの代わりになるかも!」と話題になっている植物由来のエイジングケア成分です。なにやらシワやくすみに効くらしく、しかも肌への刺激が少ないとか…? そんな気になるウワサに触発されて、「実際どうなの?」と調べ始めた方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、バクチオールの基本知識からレチノールとの違い、美容効果の具体的なポイント、安全性と注意点など、気になる疑問をまるっと解説します。レチノールで肌荒れしてしまった方や、エイジングケアの新しい選択肢を探している方は必見。サラッと読める記事にまとめたので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
- バクチオールってそもそも何?
- 使った方がいい人は?
- バクチオールは何に効果があるの?
- レチノールとの違いは?
- バクチオールの併用禁忌や注意点は?
…など、気になる疑問をすべて解決!
これからバクチオールを美容に取り入れようとしている人は最後まで読んでみてください。

佐久平エンゼルクリニック 院長
政井 哲兵 医師
東京都立府中病院、日本赤十字社医療センター、佐久市立保浅間病院、高崎ARTクリニックを経て佐久平エンゼルクリニックを開業。
婦人科併設の美容皮膚科として全世代の女性の美容と健康をトータルにサポートしている。
日本生殖医学会認定 生殖医療専門医
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
バクチオールって何?
バクチオールとはインドや中国の伝統医学で使われてきた植物(バブチ / Psoralea corylifolia)の種子由来の天然成分です。近年スキンケア業界で注目を集めており、「植物由来のレチノール代替」とも称されています。ビタミンA由来のレチノールとは構造が異なりますが、肌に働きかける作用がレチノールと似ていることが研究で示唆されています。つまり、コラーゲン生成や肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、エイジングサイン(シワやたるみ、くすみなど)の改善に寄与すると考えられています。
バクチオールはオイルやクリーム、美容液などに配合され、低刺激で扱いやすいのが特徴です。もともと漢方やアーユルヴェーダで抗炎症・抗菌作用を期待して使われてきた経緯もあり、美容用途以外でも幅広い効果が研究されています。
バクチオールに美容効果はあるか?
バクチオールの美容に関する論文12本のうち、9本は美容効果あり、2本が可能性あり、1本はなしという結論ででした。その事からもバクチオールには美容効果があることが研究からも証明されております。
美容に関する効果に関しては次の章で詳細に説明いたします。
参考論文一覧
- Prospective, randomized, double‐blind assessment of topical bakuchiol and retinol for facial photoageing(2018 S. Dhaliwal et al.)
- Anti-aging and Anti-inflammatory Fulfilled through the Delivery of Supramolecular Bakuchiol in Ionic Liquid(2025 Beibei Lu et al.)
- Progress of Bakuchiol in the Field of Cosmetics(2019 Huibin Zhu)
- Bakuchiol: A Retinol like Structure in the Field of Cosmetics(2020 Anushri Adhau et al.)
- Improved extraction efficiency of bakuchiol with antioxidant and whitening bioactivities from the seeds of Psoralea corylifolia L.(2023 Tian Qin et al.)
- Applications of bakuchiol in dermatology: Systematic review of the literature(2022 Carolina Puyana et al.)
バクチオールの美容効果とは?
バクチオールはお肌のエイジングケアに多面的な効果をもたらすとされています。主な美容効果は次のとおりです。
- シワやハリ改善効果
- 抗酸化作用によるエイジングケア
- 抗炎症・抗菌作用
- 色ムラ・くすみ改善
シワやハリ改善効果
セバクチオールはコラーゲン(特にI型・III型)産生を高めるという研究報告があります。コラーゲンは肌の弾力を保つために欠かせないタンパク質で、減少するとシワやたるみの原因に。バクチオールを塗布することで肌の弾力低下を抑え、キメの整ったハリのある状態をサポートしてくれます。
実際に12週間の使用で細かいシワや色素沈着の改善が確認された臨床研究もあり、「レチノールと同等の効果があるが、刺激は少ない」という興味深い結果が得られました。
抗酸化作用によるエイジングケア
外的刺激(紫外線や大気汚染など)によって体内で増えすぎる「活性酸素」は、シワやシミなど老化現象を加速させます。バクチオールには高い抗酸化作用があり、こうした活性酸素から肌を守るサポートをすることで、将来的なエイジングリスクを抑制する可能性が期待されています。
ある研究では、バクチオールがフリーラジカルを除去する能力により、光老化(紫外線による肌ダメージ)の進行を緩やかにしたと報告されています。
抗炎症・抗菌作用
バクチオールは抗炎症作用に加え、ニキビの原因菌とされるアクネ菌(C. acnes)に対する抗菌活性も示すといわれています。実際、炎症性ニキビの軽減につながる例も報告されています。
赤みや肌荒れが気になる敏感肌にも優しいとされ、レチノールほどのヒリヒリ感が出にくい点でも使いやすい成分です。
色ムラ・くすみ改善
肌の代謝を促すことで、表皮のターンオーバーを整え、メラニンが表面に溜まるのを防ぎます。シミやくすみを和らげることで肌のトーンを均一にし、明るい印象をもたらします。
いわゆる“光老化”による色素沈着にも効果があるとする研究があり、レチノール同様にメラニン生成を抑制する可能性が示唆されています。
参考論文
[引用1] “Bakuchiol demonstrated a profound capability to enhance collagen types I and III expression in human dermal fibroblasts, while exhibiting minimal irritation profiles.”
— Source: Zhou et al., 2023
[引用2] “Significant reduction in wrinkle depth and hyperpigmentation were observed in subjects using bakuchiol-based topical formulation for 12 weeks. Adverse reactions such as peeling and erythema were negligible.”
— Source: Wysocka et al., 2022
[引用3] “Bakuchiol displayed potent antibacterial activity against C. acnes, indicating potential use in acne prophylaxis and treatment.”
— Source: Almahrooqi et al., 2024
こうした効果はまだ研究段階のものもありますが、複数の論文がバクチオールの抗酸化・抗炎症・抗菌・コラーゲン生成促進を裏付けています。上記はそれを示す一部研究の英文引用です(抜粋・要約を含みます)。
- 効果が出るまでどのくらいかかりますか?
-
早ければ4〜8週間、シワや色素沈着の改善は12週間ほどを目安とする研究が多いです。肌のターンオーバーには時間がかかるので、少なくとも1〜2ヶ月は継続することをおすすめします。
バクチオールはこんな方におすすめ
バクチオールは幅広い肌質の方に使いやすい成分ですが、特に以下のようなケースでおすすめです。
- レチノールの刺激が強すぎた方
- エイジングケア初心者の若い方
- 妊娠中・授乳中の方
- 自然派志向の方
- 朝も使えるケアが欲しい方
- レチノールの刺激が強すぎた方
-
レチノールで赤みや皮むけを起こした敏感肌でも、バクチオールならマイルドにエイジングケアできます。実際、バクチオールは刺激の少ない代替として敏感肌にも適するとの報告があります。
- エイジングケア初心者の若い方
-
10代後半〜20代でこれからアンチエイジングを始めたい方に。バクチオールは穏やかな作用で予防的なケアにも向いています。
- 妊娠中・授乳中の方
-
妊娠中はレチノールの使用が推奨されませんが、バクチオールはビタミンA由来ではないため比較的安心と言われます(安全性は後述)。
- 自然派志向の方
-
合成レチノイドに抵抗がある場合でも、植物由来のバクチオールなら取り入れやすいでしょう。
- 朝も使えるケアが欲しい方
-
バクチオールは紫外線感受性を高めにくいので、日中に使用しやすい成分です(ただし日焼け止めは必須)。
バクチオールとレチノールの違い
バクチオールは“第2のレチノール”とも呼ばれますが、両者にはいくつかの違いがあります。ここでは効果や使い勝手の違いを見てみましょう。
- 化学的な違い
-
レチノールがビタミンAの一種であるのに対し、バクチオールは全く別の化合物(フェノール類)です。レチノールは肌で酵素反応によりレチノイン酸に変換されて働きますが、バクチオールは別ルートで類似の遺伝子発現を誘導しコラーゲン生成などを促すと考えられます。構造は異なるものの、結果的にレチノールと似た効果を発揮する点が大きな魅力です。
- 効果とエビデンス
-
レチノールのほうが歴史が長く、膨大な研究データが蓄積されていますが、バクチオールも臨床試験でシワ・色むら改善などレチノールと同等の有効性が示唆されています。一方でレチノールほど高濃度処方や処方薬が確立していないため、今後のエビデンス拡充が待たれる段階とも言えます。
引用文献
“Bakuchiol and retinol both significantly decreased wrinkle surface area and hyperpigmentation, with no statistical difference between the compounds. The retinol users reported more facial skin scaling and stinging.”
— Source: Dhaliwal et al., 2019 - 刺激や副作用
-
効果が似ていても副作用はバクチオールの方が少ないとされます。レチノールは乾燥・皮むけ・赤みなどが起こりやすいですが、バクチオールではこれらが少ない傾向があります。実際に「使い始めのレチノイド反応」がバクチオールではほとんど報告されていないため、敏感肌でも取り入れやすい点が魅力です。
- 使用タイミング
-
レチノールは夜のみ使用が定番ですが、バクチオールは朝晩の使用が可能。ただし紫外線対策として日焼け止めは必須です。特に春夏シーズンは、バクチオールなら気兼ねなく朝ケアにも取り入れられます。
- 妊娠への影響
-
レチノール類は妊娠中NGですが、バクチオールは現時点で禁忌とはされていません。妊娠中にレチノールの代わりとして使用する人も増えています。ただし「絶対に安全」と証明されたわけではなく、自己判断ではなく医師に相談するのがベターです。
バクチオールの安全性と注意点(併用禁忌など)
バクチオールは概ね安全性が高く、副作用が少ない成分とされています。大規模な健康被害の報告は見当たらず、動物実験でも毒性は低いとされています。レチノールのように妊娠中の奇形リスクも指摘されていないため、比較的安心して使える美容成分と言えるでしょう。
ただし「誰にでも絶対安全」というわけではありません。極めて稀ながらアレルギー性皮膚炎の症例もあるため、下記の基本的な注意点を守るようにしてください。
- パッチテストを推奨: 初めて使う製品は腕などでテストし、肌トラブルがないか確認してから顔に使うのがおすすめ。
- 徐々に使用を開始: いきなり毎日フルで使わず、週数回から始めてみる。レチノールやピーリング剤など刺激強めの他成分と併用する場合も注意が必要。
- 併用NGは特になし: 基本的にはビタミンCやナイアシンアミドなど多くの成分と併用できますが、レチノールとの同時使用は肌の反応を見ながら慎重に。
- 妊娠中の使用: レチノールよりリスクは低いと考えられていますが、医師に相談のうえで使うのが無難です。
“To date, no high-quality clinical trials support the cosmetic utility of bakuchiol. Also, its safety profile is unclear: 1 patient reported a full year of dermatitis of the face secondary to 0.1% bakuchiol product. Its role as a contact allergen requires further study.”
— Source: López et al., 2021
上記のように、まだ大規模研究が少なく安全性のデータは十分とは言えません。とはいえ通常の使用ではトラブルが起きにくい成分です。肌の声を聞きながら適切に使えば、メリットの多い有力なエイジングケア素材といえます。
バクチオールを含む製品の選び方
バクチオール人気の高まりとともに、各ブランドからバクチオール配合コスメが続々と登場しています。ここでは自分に合った製品を選ぶ際のポイントを紹介します。
- 1.配合濃度と成分表チェック
-
バクチオールは0.5%程度でも効果を発揮するとされますが、製品によっては明示されていない場合が多いです。成分表で「Bakuchiol」の表記が前半に出てくるものを選ぶと、ある程度しっかり配合されている可能性があります。
- 2.製品の種類で選ぶ
-
オイルタイプ、クリームタイプ、美容液タイプなどさまざま。オイルタイプは乾燥肌や夜の集中ケアに、ライトな美容液タイプは脂性肌や朝のケアにもおすすめです。自分のスキンケアルーティンに取り入れやすいものを選びましょう。
- 3.他の配合成分にも注目
-
バクチオール製品にはビタミンCやペプチド、レチノールなどを組み合わせているものもあります。相乗効果を狙う処方ですが、敏感肌で刺激が気になる場合はシンプル配合のものから試すのが安心です。
よくあるQ&A
- バクチオールは本当にレチノールと同じ効果がありますか?
-
近い効果は期待できますが、まったく同じではありません。シワやくすみ改善効果についてはレチノールと同程度との研究がありますが、レチノールほど歴史が長くないぶん、さらに多くのエビデンスが待たれます。とはいえ刺激が少ない点が大きな利点です。
- 敏感肌でも使えますか?
-
使える可能性が高いです。バクチオールは低刺激処方が特徴。レチノールで肌荒れした方が代わりに使ってみるケースも少なくありません。ただし絶対に大丈夫とは言えないので、パッチテストは推奨します。
- レチノールと一緒に使ってもいいの?
-
併用自体は可能ですが、肌の様子を見ながらがベストです。**レチノール自体は刺激が強めなので、同時に使うと肌荒れを起こす場合も。まずは片方ずつ慣らし、トラブルがなければ上手に使い分けていくと良いでしょう。
- バクチオールは朝も使えるって本当?
-
はい、使えます。レチノールと違い、紫外線による刺激や分解が少ないため朝晩両方OK。ただし日中でも日焼け止め対策は必須です。紫外線はエイジングの大敵ですから、どのスキンケアを使う場合でもUV対策を欠かさず行いましょう。
- 妊娠中でも使って平気ですか?
-
レチノールほど厳しく禁止されていないため、妊娠中に使用している方もいます。ただし「安全」と証明されたわけではないので、気になる場合は必ず医師に相談してください
まとめ
バクチオールは若年層から注目を集める次世代型エイジングケア成分です。レチノール並みの美容効果を期待でき、かつ刺激が少ない点が最大の魅力。朝晩のスキンケアに取り入れやすく、敏感肌やレチノールが苦手な方にもおすすめできます。
一方で、まだ新しい成分ゆえに長期的なデータや大規模研究は十分とは言えません。過度な期待は禁物ですが、今ある知見だけでも**「肌をやさしくサポートしながらエイジングリスクを軽減する」**ポテンシャルは十分見えています。ぜひこの機会に、バクチオールを上手にスキンケアへ取り入れてみてはいかがでしょうか。
肌ケアに迷ったら、まずはバクチオール配合アイテムを試してみるのもアリ! 今までレチノールでヒリヒリしていた方も、バクチオールなら続けやすいかもしれません。じっくり続けてこそ効果を実感できる成分なので、まずは数週間単位でチャレンジしてみてください。
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