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脂性肌(オイリー肌)のスキンケア方法を医師が徹底解説!原因から対応策・気を付ける生活習慣まで

脂性肌(オイリー肌)で「テカリが止まらない」「化粧崩れがひどい」「ニキビがいつまでも治らない」と悩んでいませんか?特に10代~20代前半の若い世代はホルモンバランスの影響も大きく、皮脂分泌が過剰になりがち。

本記事では、思春期ニキビやテカリに悩む若年層のみなさんへ向けて、「脂性肌の原因」「効果的なスキンケア方法」「おすすめ成分やサプリ」「美容医療での対処法」「毎日の生活習慣で気をつけること」などを徹底解説!現在も医師として臨床に携わっている筆者が、医学的エビデンスをしっかり踏まえながらわかりやすく解説していきます。正しい知識を身に付けて、テカリ知らずのすこやか肌を目指しましょう!

  • 脂性肌って何?
  • 脂性肌の原因は?
  • 何をしたら改善できる?
  • 脂性肌に効く成分はなんだろう?
  • 正しい洗顔方法ってあるのかな?

…など、脂性肌に関する気になる疑問をすべて解決!

目次
この記事の執筆者は...

佐久平エンゼルクリニック 院長
政井 哲兵 医師

東京都立府中病院、日本赤十字社医療センター、佐久市立保浅間病院、高崎ARTクリニックを経て佐久平エンゼルクリニックを開業。
婦人科併設の美容皮膚科として全世代の女性の美容と健康をトータルにサポートしている。

日本生殖医学会認定 生殖医療専門医
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医

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INFOMATION

毛穴が目立つ原因と肌のメカニズム

脂性肌(オイリー肌)とは、その名の通り皮脂の分泌が過剰な肌タイプのことです。皮膚の皮脂腺が活発に働きすぎると、肌表面が常にテカテカと油っぽく見えてしまいます。医学的には 「seborrhea(脂漏)」 とも呼ばれ、通常より皮脂が多いために肌がベタつき、メイクが崩れやすかったり、毛穴が目立ちやすかったりする状態です。

若者の80%は脂性肌?

脂性肌は特に10代から20代前半の若い世代に多く見られます。実際、この年代の80%に相当するという報告もあるほど、思春期〜青春期に非常によく見られる肌質です​。

参考文献

“It is believed to affect 80% of people in this age group”

Evaluation of Hormonal Factors in Acne Vulgaris and the Course of Acne Vulgaris Treatment with Contraceptive-Based Therapies in Young Adult Women(2022 Dominika Borzyszkowska et al.)

これはホルモンバランスの変化によって皮脂分泌が増えるためで、男女問わず思春期にニキビができやすくなる主因でもあります。また遺伝的な要因も大きく、重度のニキビ・脂性は家族歴と密接に関連するとの研究結果もあります​。両親のどちらかが脂性肌の場合、その子供も皮脂分泌が多めになる傾向が強いのです。

歳を重ねると改善することも

一方で脂性肌は加齢とともに改善していくケースが多いです。皮脂分泌量は思春期にピークを迎え、その後徐々に減少します。20歳頃に最大となった皮脂分泌はその後着実に減少していくとの報告もあり​、30代以降になると肌質が落ち着いてくる人がほとんどです。ただし、それまでの間は脂性肌と上手に付き合い、正しいスキンケアを行うことが大切です。

脂性肌(オイリー肌)の原因

【原因1】ホルモン遺伝的体質

脂性肌になる主な原因は、皮脂腺を刺激するホルモン遺伝的体質です。前述のように思春期に脂性肌が増えるのは、男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌が急増するためです。アンドロゲンの一種であるテストステロンは皮脂腺を大きくし、皮脂の産生を促進します。

特にテストステロンが皮脂腺内でより強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変換されると、皮脂腺の細胞増殖と皮脂合成が加速し、脂性肌やニキビを悪化させます。

【原因2】生活習慣と環境要因

また、生活習慣や環境要因も皮脂分泌に影響を与えます。例えば、暑く湿度の高い気候では皮脂腺が刺激されやすく、「暑い環境下では特に額で皮脂分泌が増える」との研究報告があります​。夏場にTゾーンが普段以上にテカりやすくなるのはこのためです。逆に寒冷で乾燥した環境では、一時的に肌が乾燥するものの、それを補おうとして皮脂分泌が活発化することも知られています(後述の保湿の項で詳しく触れます)。

ストレスや睡眠不足、食生活も間接的に脂性肌の原因となります。ストレスを感じると体内でストレスホルモン(コルチゾール)が分泌されますが、コルチゾールは皮脂腺の活性を高めることがわかっています​。

食生活では、糖分の多い食事や乳製品の過剰摂取が皮脂分泌を促すインスリン様成長因子(IGF-1)の増加に関与し、ニキビ・脂性肌の悪化要因になると考えられています。

脂性肌は体質(ホルモン・遺伝)によるところが大きいものの、環境や生活習慣も無視できません。

原因に合わせた正しい対策・スキンケアを行うことで「皮脂と上手に付き合う」ことが可能になります。次の章からは、その具体的なスキンケア方法について現役医師の視点で詳しく見ていきましょう。

医師が教える脂性肌のスキンケア方法

脂性肌だからといって、やみくもに皮脂を取り除こうとするのは逆効果です。「皮脂=悪者」と考えがちですが、皮脂は本来肌を保護し潤すために必要なもの。大事なのは余分な皮脂だけを適切にコントロールし、肌のバランスを整えることです。そのための基本的なスキンケアとして、以下のポイントに注目しましょう

STEP1 クレンジング(メイク落とし)

  • 水性ベースのジェルクレンジグ or リキッドクレンジングをチョイス!
  • ゴシゴシ擦りはNG
  • ぬるま湯を使用
  • ウォータープルーフはポイントで専用リムーバー

脂性肌の方はメイクや日焼け止めが混ざった皮脂汚れが毛穴に詰まりやすいため、クレンジングでしっかり汚れを落とすことが重要です。ただし、オイルタイプのクレンジングは洗浄力が高い反面、油分が残りやすくニキビの原因物質(遊離脂肪酸)になることもあります。おすすめは水性ベースのジェルクレンジングリキッドクレンジングです。これらは余分な油分を足さずにメイクを落とせるため、さっぱりした洗い上がりになります。

クレンジング時にゴシゴシ擦るのは厳禁です。摩擦は肌を傷つけバリア機能を低下させ、その結果さらに皮脂分泌を招く恐れがあります。優しくクルクルと指の腹で馴染ませ、ぬるま湯で丁寧に乳化&すすぎを行いましょう。また、ウォータープルーフのポイントメイクは専用リムーバーで落として、強力なクレンジング剤を全顔に使わなくても済むように工夫すると肌への負担が減ります。

STEP2 洗顔

  • 洗顔は1日2回まで
  • 洗顔料は弱酸性やノンコメドジェニック
  • 洗顔後は清潔なタオルで押さえ拭き

脂性肌では洗顔も1日に2回までが基本です。朝起きたときと夜寝る前の2回、皮脂量に応じて洗顔料を使いましょう。それ以上の過度な洗顔は逆効果になりえます。ある研究では、洗顔回数による肌状態の変化を比較したところ、1日2回洗顔したグループで有意な改善がみられ、1日1回のみでは悪化したと報告されています​。つまり洗わなすぎも良くない一方で、だからと言って「洗えば洗うほど良い」わけでもないのです。

洗顔料は刺激の少ない弱酸性のものノンコメドジェニック(ニキビの原因になりにくい)処方のものを選びましょう。具体的な成分としては後述するサリチル酸やグリコール酸配合の洗顔料は古い角質や余分な皮脂を落とすのに役立ちますが、配合量が多すぎると刺激になるため注意が必要です。洗顔後は清潔なタオルで軽く押さえるように水分を拭き取り、決して強く擦らないようにしてくださいね。

参考文献

“significant improvements… were observed in the group washing twice a day. Worsening of acne was observed in the group washing once a day”

A single-blinded, randomized, controlled clinical trial evaluating the effect of face washing on acne vulgaris(2006 Joanna Mimi Choi et al.)

STEP3 保湿

  • 脂性肌こそ保湿が重要!
  • 油分が少なめで水分補給できる保湿剤
  • タイミングは洗顔後すぐ
  • ナイアシンアミドなど皮脂抑制成分を取り入れる

「え、脂性肌に保湿なんて不要では?」と思うかもしれませんが、それは大きな間違いです!脂性肌の人こそ適切な保湿が重要。なぜなら肌が乾燥すると、その状態を補おうとして皮脂がさらに分泌されるからです。

脂性肌に適した保湿剤としては、油分が少なめで水分補給ができるものがおすすめです。具体的にはヒアルロン酸やセラミドが配合されたオイルフリーのジェルや乳液が良いでしょう。こうした軽めの保湿剤であればベタつきを感じにくく、肌に必要な水分だけ補給できます。

保湿のタイミングは洗顔後すぐが基本です。肌がまだ湿っている状態で素早く保湿することで、水分の蒸発を防ぎつつ成分を浸透させやすくなります。

紫外線ケア

脂性肌でも日焼け止め(UVケア)は毎日必須です。「皮脂が多い=肌が潤っているから日焼けしにくい」なんてことは決してありません。むしろ皮脂が酸化すると肌のバリア機能が損なわれ、紫外線ダメージを受けやすくなる恐れもあります。

ただし、脂性肌に合わない日焼け止めを塗ると「重くてベタつく」「毛穴が詰まる」など不快に感じることもありますよね。そこでポイントは、油分少なめで軽い使用感の日焼け止めを選ぶことです。具体的には「ノンコメドジェニック」「オイルフリー」「ジェルタイプ」「ウォーターベース」などと表示されているUV製品がおすすめです。最近は脂性肌向けに作られたさらさらタイプの日焼け止めも多数市販されています。

脂性肌におすすめの化粧品成分

脂性肌の皮脂コントロールに役立つスキンケア製品を選ぶ際、どんな成分が入っているかに注目すると良いです。ここでは、現役医師の視点から脂性肌に特におすすめできる有効成分をいくつか紹介します。エビデンス(科学的根拠)のある成分ばかりなので、コスメ選びの参考にしてください。

成分名おすすめ度主な効果・特徴
ナイアシンアミド★★★★★・皮脂分泌を抑制し、毛穴を引き締める
・ニキビの炎症を抑える抗炎症作用も期待できる
サリチル酸(BHA)★★★★☆・角質を柔らかくし、毛穴づまりを予防
・脂溶性のため皮脂に溶け込みやすく、皮脂抑制効果がある
緑茶エキス(カテキン類)★★★★☆・抗酸化作用や抗炎症作用があり、皮脂の酸化を防ぐ
・余分な皮脂やテカリの軽減に寄与する
L-カルニチン★★★★☆・皮脂腺内の脂肪酸を減らし、皮脂産生を抑える可能性
・近年注目されている成分で、使用製品はまだ限られる
レチノイド(ビタミンA誘導体)★★★☆☆・ターンオーバーを促進し、長期使用で皮脂腺を縮小する効果
・刺激が出やすいため、低濃度から慎重に使うのがおすすめ

上記の他にも、ビタミンC誘導体(抗酸化により皮脂酸化を防ぐ)、亜鉛系成分(抗炎症・5αリダクターゼ抑制作用で皮脂低減)、ウィッチヘーゼルやハマメリス水(収れん作用で一時的に皮脂抑制)など、脂性肌向けの成分は多数あります。重要なのは科学的エビデンスがあり、自分の肌に合った成分を選ぶことです。製品の成分表示をチェックして、上記のような有効成分が含まれているか確認してみましょう。もちろん肌に合わないと感じたらすぐ使用を中止し、必要に応じて皮膚科専門医に相談してください。

脂性肌におすすめのサプリメント成分

スキンケアによる外側からのアプローチに加え、体の内側から皮脂分泌をコントロールする目的でサプリメントを活用する方法もあります。ただし、いわゆる「美容サプリ」は効果に個人差が大きく、即効性も限定的です。あくまで補助的な位置づけですが、信頼性のある研究に基づいた成分を摂取することで脂性肌の改善が期待できる場合もあります。ここでは脂性肌に有用とされるサプリ成分と、そのエビデンスをご紹介します。

  • 亜鉛
  • パントテン酸(ビタミンB5)
  • プロバイオティクス(乳酸菌など)
  • ビタミンD・ビタミンA
亜鉛

皮脂腺の活動を抑え、ニキビの炎症を軽減するミネラルです。複数の研究で亜鉛補充の有用性が示唆されており、「多くの証拠は亜鉛が皮脂産生を減少させうることを示唆している」とレビューされています​。

パントテン酸(ビタミンB5)

ビタミンB5の高用量摂取が皮脂分泌を抑えるとの仮説から、一部で「ニキビに効くサプリ」として注目されています。実際に12週間の実験では、パントテン酸2.2g/日の摂取により12週間後にプラセボ対照で顔の病変数が有意に減少したと報告されています。

プロバイオティクス(乳酸菌など)

腸内環境を整えることが肌の炎症や皮脂分泌に良い影響を与える可能性があります。近年の研究で、特定のプロバイオティクス摂取により皮脂量に減少傾向が見られたとのデータもあります。

ビタミンD・ビタミンA

これらは脂溶性ビタミンで、皮膚の健康維持に重要です。ビタミンD不足はニキビ重症度と関連するとの報告があり、間接的に皮脂分泌にも影響する可能性があります。またビタミンAはレチノイドとして外用薬にも使われるように、適切な範囲での補給は皮膚代謝を整えます。

以上のように、サプリメントによる内側からのアプローチも脂性肌ケアに組み込めますが、「サプリさえ飲めば治る!」と過信しないことが大切です。基本はバランスの良い食事・睡眠・ストレス管理であり、サプリはあくまで補助です。また、肌や体調に変化があれば無理に続けず中断し、必要であれば医師に相談しましょう。医学的エビデンスを踏まえつつ、自分の体と相談しながら賢く活用してください。

脂性肌を改善する最新美容医療治療

スキンケアや生活改善では効果が不十分な場合、皮膚科や美容クリニックで受けられる専門的な治療によって脂性肌を根本から改善できるケースもあります。ここでは、脂性肌やニキビ体質の改善に用いられる代表的な美容医療・治療法を紹介します。症状の程度や予算に応じて選択肢は様々ですが、いずれも専門医の管理下で行われる安全性の高い方法です。

治療名治療概要
外用レチノイド療法皮膚科で処方されるトレチノインクリームや過酸化ベンゾイルとの配合薬(エピデュオⓇなど)は、毛穴詰まりを解消し、皮脂腺のサイズ縮小にも寄与します。即効性はありませんが、数ヶ月の継続で皮脂量やニキビの大幅な改善が期待できます。
ケミカルピーリングサリチル酸やグリコール酸などを用いて古い角質と皮脂を化学的に除去する治療です。特にサリチル酸マクロゴール(peel)は皮脂腺にも作用し、定期的に行うことで皮脂分泌のコントロールに効果があります。
光治療・レーザー治療最新の美容皮膚科では、光やレーザーを用いて皮脂腺自体にダメージを与え、皮脂分泌を抑える治療が登場しています。代表例がフォトダイナミックセラピー(PDT)と1450nmダイオードレーザーです。PDTは皮脂腺に集まる光増感物質を塗布し、特定波長の光を当てて皮脂腺を選択的に破壊する方法。一方1450nmレーザーは水と脂肪に吸収される性質を利用し、皮脂腺領域を加熱して縮小させます。
内服薬(ホルモン療法・イソトレチノイン)重度の脂性肌や嚢胞性ニキビの場合、飲み薬による治療が考慮されます。男性女性問わず有効なのがイソトレチノイン(経口レチノイド)です。これは皮脂産生を劇的に抑える最強の薬で、「療法中は皮脂産生が90%減少する」ほど強力です​。治療終了後も皮脂分泌は長期にわたり低下傾向を保つため​、脂性肌体質そのものを改善できる可能性があります。ただし副作用(皮膚乾燥、肝機能値変化、催奇形性など)が多いため、皮膚科専門医の厳重な管理下でのみ処方されます。
その他の治療上記以外にも、ボツリヌストキシン注射を毛穴付近に打つことで発汗とともに皮脂分泌も抑える「マイクロボトックス」や、毛穴の開大やニキビ跡を改善するフラクショナルレーザー、余分な皮脂を吸着する炭酸ガスレーザーなど、クリニックによって様々なアプローチがあります。ただ、これらは主にニキビ跡治療や一時的な皮脂コントロールとして使われることが多く、根本治療としては前述の方法ほど主流ではありません。

美容医療は即効性が高く効果的ですが、費用リスク管理の面でもしっかり考慮が必要です。例えばイソトレチノインは保険適用外で高額な上、定期的な血液検査が必須です。レーザー治療も複数回通う必要があり費用がかさみます。大切なのは、専門医とよく相談し自分の肌に合った治療法を選ぶことです。「最新だから」「流行っているから」ではなく、エビデンスと実績に基づいたアプローチを提案してくれる信頼できる医師の下で治療を受けましょう。

おすすめのクリニック

脂性肌で気をつける生活習慣&食事改善ポイント

毎日の生活習慣を見直すことは、脂性肌の改善・悪化防止にとても重要です。スキンケア以上に効果が出る場合もあるので、以下のポイントに心当たりがないかチェックしてみましょう。

⚠️食生活の改善

高糖質・高GI(グリセミック指数)の食品や過剰な乳製品摂取は、皮脂分泌を促すホルモン(インスリン・IGF-1)の増加につながります​。ジュースやスイーツ、白米・白パン中心の食事を控え、野菜やタンパク質、食物繊維をバランスよく摂りましょう。特にビタミンB群や亜鉛、オメガ3脂肪酸を含む食品(魚、ナッツ、卵、緑黄色野菜など)は皮脂コントロールに有用です。また、「脂っこいものを食べると顔が脂っぽくなる?」というのは直接的には根拠が薄いですが、揚げ物ばかりの食生活は炎症体質を招きニキビ悪化をもたらすので注意です。

⚠️十分な睡眠

寝不足は肌のターンオーバーを乱し、ストレスホルモンの分泌も増やします。夜更かし習慣は皮脂分泌を増やすとの研究もあります。理想的には毎日7〜8時間の睡眠を確保し、夜更かしを避けること。特に成長ホルモンが多く分泌される夜22時〜2時の間に眠っているのが望ましいです。十分な睡眠はホルモンバランスを整え、皮脂腺の暴走を抑えてくれます。

⚠️適度な運動とストレスケア

運動不足やストレス過多も皮脂トラブルの一因です。ストレス下では前述のコルチゾールや男性ホルモンが増え、皮脂腺が刺激されます。適度に汗をかく運動はストレス解消になるだけでなく、毛穴に詰まった皮脂や老廃物を汗とともに排出してくれる効果もあります。週に数回の有酸素運動やヨガ・ストレッチなど、自分がリフレッシュできる習慣を持ちましょう。ただし運動後は汗や皮脂を放置すると毛穴づまりの原因になるため、シャワーで清潔にするのをお忘れなく。

⚠️肌に触れるものを清潔に

脂性肌の人は皮脂に雑菌が繁殖しやすいため、肌に直接触れるものは常に清潔に保ちましょう。例えば枕カバーやシーツ、フェイスタオルはこまめに洗濯し、できれば毎日取り替えると良いです。またスマホの画面や前髪が触れるおでこ部分も要注意。スマホはアルコールシートで拭く、前髪はピンで留めて肌に触れないようにするなど、「肌に余計な油や汚れを付けない工夫」を心がけてください。意外と見落としがちなのが髪の毛で、整髪料が肌につくと毛穴を塞ぎます。ニキビが額やこめかみに出やすい方は、おでこ周りにワックス等が付着しないよう注意しましょう。

生活習慣を意識することで、脂性肌は徐々に改善していくことが期待できます。もちろん体質的に皮脂腺が大きい人は完全にテカリをゼロにするのは難しいかもしれません。しかし、生活を整えることはニキビなどの二次トラブルを防ぎ、スキンケアや治療の効果を最大限引き出す土台作りになります。「どれも難しい…」と感じる場合は、まずはできること一つからでOKです。例えば「毎晩◯時には寝る」「野菜を一品追加する」など、小さな改善を積み重ねてみましょう。それが将来の美肌につながります。

よくあるQ&A

脂性肌でも保湿は必要ですか?

はい、脂性肌の方にも保湿は必要です!脂性肌の人が保湿を怠ると、肌が乾燥状態に傾き、それを補おうとして皮脂がさらに分泌される悪循環に陥ります​。つまり保湿不足が皮脂の過剰分泌を招くことがあるのです。適切な保湿によって水分油分のバランスが整えば、皮脂腺は落ち着きを取り戻します。ポイントは油分リッチなクリームではなく、水分補給メインのさっぱりした保湿剤を使うこと。ヒアルロン酸やナイアシンアミド配合のオイルフリージェルなどがおすすめです。「脂性肌=保湿不要」というのは誤解なので、洗顔後は必ず保湿ケアを取り入れてくださいね。

脂性肌の人は洗顔を何回するのがベスト?

基本は朝晩の1日2回で十分です。前述の通り、1日1回では汚れが落ちきらず逆効果ですが、だからといって4回も5回も洗えば良いわけではありません​。過度な洗顔は肌を傷つけ、必要な皮脂まで奪ってしまい、結果的に皮脂腺が過剰反応してしまいます。ですから、朝起きたときと夜寝る前の2回を目安に、優しく洗顔しましょう。日中どうしてもテカる場合は、洗顔ではなくあぶら取り紙やティッシュで軽く皮脂を押さえる程度に留めるのが無難です。肌に摩擦をかけず皮脂だけオフできる方法を選んでください。

脂性肌の人が食事で気をつけるべきことは?

高GI食品・過剰な乳製品・油っこい食事の摂りすぎに注意しましょう。一番影響が大きいのは糖質です。ケーキやジュース、白米など高GIのものを大量に摂るとインスリンが分泌され、それに伴いIGF-1やアンドロゲンが増加して皮脂腺が刺激されます​。また牛乳など乳製品もIGF-1を増やす作用があり、ニキビ悪化と関連する研究があります​。だからと言って油もの=即皮脂ではありませんが、揚げ物やジャンクフードばかりだと皮脂の質が酸化しやすくなり毛穴詰まりの原因になります。野菜・魚・肉・豆類などバランスよく、ビタミンやミネラルをしっかり摂ることが皮脂トラブル改善への近道です。

脂性肌は年齢とともに治りますか?

個人差はありますが、一般的には皮脂分泌は年齢とともに減少する傾向があります。思春期〜20代が皮脂量のピークで、30代以降は徐々に落ち着いていく人が多いです​。特に女性は加齢やホルモン変化で皮脂腺が萎縮し、乾燥肌寄りになるケースもあります。ただし男性は高齢になっても皮脂があまり減らないというデータもあり、一概には言えません。また現代はストレスや食生活の影響で大人になっても脂性肌が続く人も珍しくありません。「年を取れば治るでしょ」と放置せず、適切なケアを継続することが大切です。加齢による改善はあっても緩やかなので、その間にニキビ跡や毛穴開きが進まないようケアしておきましょう。

脂性肌でも日焼け止めは塗るべき?

はい、脂性肌の方も日焼け止めは必ず塗りましょう!皮脂が多いからといってUVダメージから肌が守られるわけではありません。むしろ皮脂が酸化すると炎症が起きやすくなり、紫外線の影響で肌荒れや色素沈着が悪化する恐れがあります。ベタつきが苦手で敬遠しがちかもしれませんが、最近はオイルフリーで軽いつけ心地の日焼け止めも多く発売されています。SPF値も生活シーンに合わせて、通勤程度なら30前後、アウトドアなら50と使い分ければ負担も減らせます。「テカるから塗らない」はNGで、テカらない日焼け止めを選ぶのが正解です。将来のシミやシワ予防のためにも、脂性肌さんほどUVケアを徹底してくださいね。

まとめ

脂性肌はケアしていく中で自分の肌質との付き合い方が見えてくるものです。「私はどうせオイリー肌だから…」と悲観せず、この記事で学んだ科学的に正しい方法をぜひ実践してみてください。テカリに負けない自信の持てる肌を目指して、今日からできることを始めてみましょう。専門医の知見とエビデンスに基づくケアで、あなたの脂性肌はきっと良い方向に変わっていきますよ!

さあ、正しい知識を身につけた今こそ行動あるのみです。毎日のスキンケアと生活習慣を見直し、今日から脂性肌対策を始めてみませんか?テカリやニキビに悩まない明日の肌を一緒に目指しましょう!

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