
パンテノールという成分をご存知でしょうか?スキンケアやヘアケアの成分表で見かけることも多いこのパンテノールは、実はビタミンB5の一種(プロビタミンB5)です。若い世代にも人気のコスメによく含まれているパンテノールですが、具体的にどんな効果があるのか、どんな人におすすめなのか気になりますよね。本記事ではパンテノールの基本から応用まで、カジュアルな言葉でわかりやすく解説していきます。それでは早速パンテノールの秘密を探ってみましょう!
- パンテノールってそもそも何?
- 使った方がいい人は?
- パンテノールは何に効果があるの?
- パントテン酸との違いは?
- パンテノールの併用禁忌や注意点は?
…など、気になる疑問をすべて解決!
これからパンテノールを美容に取り入れようとしている人は最後まで読んでみてください。

佐久平エンゼルクリニック 院長
政井 哲兵 医師
東京都立府中病院、日本赤十字社医療センター、佐久市立保浅間病院、高崎ARTクリニックを経て佐久平エンゼルクリニックを開業。
婦人科併設の美容皮膚科として全世代の女性の美容と健康をトータルにサポートしている。
日本生殖医学会認定 生殖医療専門医
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
バクチオールって何?
パンテノールとはビタミンB5(パントテン酸)の誘導体で、「プロビタミンB5」とも呼ばれます。プロビタミンとは体内でビタミンに変換される前駆体という意味です。パンテノールは皮膚や髪に塗布すると体内でパントテン酸(ビタミンB5)に変換され、栄養を与えてくれる成分です。化学的にはパントテン酸のアルコール型で、水に溶けやすく無色透明の粘性液体または粉末として存在します。化粧品成分表示では単に「パンテノール」と表記され、多くの場合、生理活性のあるD体(デクスパンテノール)が使われています。
ビタミンB5を肌や髪に届ける運び屋!
パンテノールはその性質からスキンケア製品(化粧水・美容液・クリームなど)やヘアケア製品(シャンプー・コンディショナー・トリートメントなど)に広く利用されています。ビタミンB5自体(パントテン酸)は経口サプリなどで摂取されることが多い一方、パンテノールは主に外用で美容に活かされる形です。「ビタミンB5を肌や髪に届ける運び屋」のような役割をしてくれるのがパンテノールなのです。
引用文献
“Dexpanthenol (D-panthenol) is a precursor of vitamin B5 (pantothenic acid) and is widely used for dietary supplements and topical applications.”
上の英文引用が示すように、パンテノールはビタミンB5の前駆体であり、幅広く外用(トピカル)に利用されています。つまりサプリメントから化粧品まで活躍する成分ということですね。
パンテノールに美容効果はあるか?
パンテノールの美容に関する論文13本のうち、12本は美容効果あり、1本が可能性ありという結論ででした。その事からもパンテノールには美容効果があることが研究からも証明されております。
美容に関する効果に関しては次の章で詳細に説明いたします。
参考論文一覧
- Azelaic acid-willow bark extract-panthenol – Loaded lipid nanocarriers improve the hydration effect and antioxidant action of cosmetic formulations(2020 Laura Vasilica Arsenie et al.)
- Safety Assessment of Panthenol, Pantothenic Acid, and Derivatives as Used in Cosmetics(2022 Laura N. Scott et al.)
- Allergic contact dermatitis caused by panthenol: a rare but relevant sensitizer(2017 Ilse Clerens et al.)
- The effects of a daily facial lotion containing vitamins B3 and E and provitamin B5 on the facial skin of Indian women: a randomized, double-blind trial.(2010 H. Jerajani et al.)
- Desenvolvimento de formulações cosméticas contendo pantenol e avaliação dos seus efeitos hidratantes na pele humana por bioengenharia cutânea(2006 Camargo Júnior et al.)
パンテノールの美容効果とは?
パンテノールは主に以下の4つの美容効果があるといわれています。ここでは、それぞれのトピックごとにわかりやすくまとめてみました!
- 高い保湿力
- 肌バリア機能をサポート
- 抗炎症・鎮静作用
- 肌の修復促進
高い保湿力
パンテノールは優れた湿潤剤(ヒューメクタント)として有名です。肌にしっかり水分を引き込み、キープしてくれることで乾燥を防ぎます。乾燥肌からオイリー肌まで幅広い肌質の方が使いやすいのも魅力。軽い使用感なのにしっとり感を得られるので、若い世代にも人気です。
肌バリア機能をサポート
パンテノールは肌の角質層に浸透し、水分保持力をサポートすることでバリア機能を強化してくれます。バリア機能がしっかりしていると、外部刺激(紫外線・ホコリ・花粉など)から肌を守りやすくなり、トラブルを防ぎやすい状態に。敏感肌の人でも使いやすい成分として重宝されています。
抗炎症・鎮静作用
パンテノールは肌荒れや赤みを落ち着かせる効果が期待できます。ニキビや日焼け後の肌など、炎症が起きた状態をやわらげるのにも役立つため、アフターサンケアや敏感肌用化粧品にパンテノールが配合されているケースが増加中。肌が敏感になりがちなときは、パンテノール入りのクリームやローションをチェックしてみると良いでしょう。
肌の修復促進
小さなキズやニキビ跡、炎症などからの回復を促す効果も報告されています。ビタミンB5に変換されると、細胞の再生に必要なエネルギー代謝をサポートするため、皮膚の回復プロセスを加速してくれると言われています。実際、病院などで処方される軟膏の成分として採用されることも。
- パンテノールは目薬もある?
-
はい、あります! パンテノール(デクスパンテノール)は目薬や眼科用ジェルにも配合される成分です。市販の目薬でも、例えばロート製薬や参天製薬の目薬成分表にパンテノールが含まれている商品があります。これはパンテノールが目の潤いを保ち、組織の修復を助ける作用を持つためです。
目薬中のパンテノールは、角膜や結膜の細胞代謝を促進し、傷ついた組織の回復を早める目的で使われます。実際、目の手術後の治癒を助けるためにパンテノール点眼薬が用いられるケースもあります。
パンテノールの髪への効果とは?
パンテノールは肌だけでなく、髪にもさまざまなメリットをもたらします。シャンプーやトリートメント、コンディショナーの成分表で見かけたことがあるかもしれません。ここでは、髪や頭皮へ期待できる効果をまとめてみました。
- うるおいアップ: 髪に水分を取り込み、乾燥を防いでパサつきを抑制
- ダメージ補修: キューティクルをコーティングし、枝毛や切れ毛を予防
- ツヤ改善: 髪表面の光沢が増し、指通りなめらかに
- まとまり向上: 静電気の発生を抑え、広がりやすい髪を落ち着かせる
- 健やかな髪の成長サポート: 毛根細胞の活性を支え、アナゲン期(成長期)の延長が期待される研究結果も
“In conclusion, our data suggest that the hair growth stimulating activity of D-panthenol was exerted by increasing the cell viability, suppressing the apoptotic markers, and elongating the anagen phase.“
このように、パンテノールは髪の育成を助ける可能性も示唆されています。ダメージケアからボリュームアップまで、ヘアケアでのパンテノールは頼もしい存在ですね。
パンテノールはこんな方におすすめ
パンテノールは幅広い人にメリットがありますが、特に以下のような方におすすめです。
- 乾燥肌でうるおい不足を感じている方
- 敏感肌・肌荒れしやすい方
- ニキビができやすい方
- 髪のダメージが気になる方
- 髪のハリ・コシが欲しい方
要するに、乾燥やダメージが気になる人や敏感肌で優しいケアを求める人には特にパンテノールが適しています。10代〜20代前半の若い世代でも、部活動や日々の紫外線で肌髪がダメージを受けがちですから、パンテノール配合のアイテムで早めにケアしておくと安心ですよ。
肌質的におすすめなのは
肌タイプ | おすすめ度 | 解説 |
---|---|---|
脂性肌 | ○ | ベタつきが出にくい軽い使用感で、皮脂の多い肌でも比較的使いやすいです。 |
乾燥肌 | ◎ | 高い保湿力でカサつきを防ぎ、水分バリアを強化してくれるので相性抜群。 |
敏感肌 | ◎ | 刺激が少なく、肌荒れや炎症を和らげる作用が期待できるためおすすめです。 |
混合肌 | ○ | 皮脂が多い部分と乾燥する部分の両方をサポートしやすく、バランス良好。 |
- ◎:とてもおすすめ
- ○:おすすめ
- △:やや注意(本表では該当なし)
- ×:あまりおすすめできない(本表では該当なし)
基本的にパンテノールは幅広い肌質に対応しやすいですが、乾燥肌や敏感肌には特にメリットが大きいと言えます。脂性肌や混合肌の方も、過度にベタつかない処方の製品を選べば快適に使えますよ。もし万が一、刺激やアレルギー反応を感じた場合は使用を中止し、専門医に相談しましょう。
パンテノールとパントテン酸の違い
パンテノールとパントテン酸(ビタミンB5)は密接な関係にありますが、厳密には異なる物質です。それぞれの特徴を比較表にまとめました。
項目 | パンテノール (プロビタミンB5) | パントテン酸 (ビタミンB5) |
---|---|---|
化学分類 | アルコール(ビタミンB5のアルコール誘導体) | カルボン酸(ビタミンB5そのもの) |
体内での役割 | 皮膚や髪でパントテン酸に変換されて効果を発揮 | 補酵素Aの構成成分として代謝に直接必要 |
用途・使われ方 | 外用:化粧品・ヘアケア製品の保湿剤・コンディショニング剤 | 内用:サプリメントや強化食品で栄養補給(※外用にはあまり使われない) |
浸透性・安定性 | 分子が小さく浸透しやすく、安定性も高いので経皮吸収に適する | 水溶性だが分子構造上そのまま経皮吸収させるのは難しい |
表示名・別名 | パンテノール(D-パンテノール)、プロビタミンB5 | パントテン酸、ビタミンB5、(塩の形でパンテノ酸Caなど) |
パンテノールは塗るビタミンB5!
表より、パンテノールは「外用するためのビタミンB5」と言えます。肌や髪に塗った際に浸透しやすい形にするため、ビタミンB5を少し構造変化させたものがパンテノールなのです。一方、パントテン酸(ビタミンB5)は体の中で働くビタミンそのもの。食品やサプリメントから摂取して体内の必要な反応(エネルギー代謝など)に使われます。化粧品にパントテン酸そのものが配合されることはあまりなく、代わりにパンテノールが使われています。
要するに**「パンテノール=塗るビタミンB5」、 「パントテン酸=体内で使うビタミンB5」**というイメージですね。どちらも本質的にはビタミンB5由来なので、最終的な働き(細胞の代謝を助けるなど)は共通しています。
パンテノールの安全性と注意点
パンテノールは基本的に非常に安全な成分とされています。ビタミンの一種であり、私たちの身体に元々必要な栄養素でもあるため、毒性が低く安心して使えるのが魅力です。実際、米国では食品への添加物やサプリメントとしても使われており、FDA(食品医薬品局)から「一般に安全と認められる」(GRAS)と評価されています。また、化粧品成分の安全性を評価するCIR(化粧品成分審査パネル)においても、パンテノールやパントテン酸およびその誘導体7種類は現在の使用実態において安全であると結論づけられています。
引用文献
“The Panel reviewed relevant data for these ingredients, and concluded that these 7 ingredients are safe in cosmetics in the present practices of use and concentration described in this safety assessment.”
引用元:Safety Assessment of Panthenol, Pantothenic Acid, and Derivatives as Used in Cosmetics(2022 Laura N. Scott et al.)
上記は専門家パネルの安全性評価報告の一節ですが、「パンテノールおよび関連成分7種は、現在の化粧品での使用条件下で安全である」と結論されています。実際、パンテノールは1〜5%程度の濃度でスキンケア製品に配合されることが多いですが、この範囲であれば皮膚刺激や有害性のリスクは極めて低いとされています。また、体内に経皮吸収されたとしても食事から摂取するビタミンB5量と比べごく微量であり、全身的な安全性も高いです。
ごく稀ではありますが、パンテノールでアレルギー反応(接触皮膚炎)を起こす人もいます。一般的には低刺激な成分ですが、世界中で数例ほどアレルギー症例の報告があります。敏感肌の方やアレルギー体質の方は、新しいパンテノール配合製品を使う前にパッチテスト(目立たない所に少量塗って確認)をすると安心です。
よくあるQ&A
- パンテノールは毎日使っても平気?
-
はい、大丈夫です。 体に必要なビタミンB5が元なので、基本的に日常的に使って問題ありません。敏感肌の人でも使いやすいですが、アレルギーが出た場合は使用を中断して専門家に相談してください。
- ニキビ肌でも使える?
-
使えます。 パンテノール自体は油分ではなく、毛穴をふさぎにくい成分です。さらに抗炎症作用でニキビの赤みや炎症を抑える助けにもなります。ただし、ニキビ治療そのものをするわけではないので、あくまでサポート的なケアとして考えてくださいね。
- 他の成分との相性は?
-
ほとんど問題ありません。 ビタミンCやレチノール、ナイアシンアミドなど刺激が出やすい成分と併用しても、パンテノールの鎮静効果がむしろ肌負担を緩和する場合もあります。
- パンテノール配合シャンプーのメリットは?
-
うるおい&ダメージ補修効果です。 カラーやパーマで傷んだ髪の表面を整え、指通りを滑らかにしてくれます。継続的に使うことで枝毛や切れ毛が減り、仕上がりがしっとりサラサラに。
- 天然由来?それとも合成?
-
化粧品用途のパンテノールは主に合成製造が多いです。 とはいえ、構造や作用は天然のビタミンB5と同じと考えて大丈夫です。天然由来・合成いずれでも効果に大きな差はありません。
まとめ
パンテノールはプロビタミンB5として、肌や髪を多角的にサポートしてくれる優秀な成分です。高い保湿力、バリア機能サポート、抗炎症・修復効果など、10代〜20代の若い方でも嬉しいメリットがたくさん。これらの美容効果を手軽に取り入れたいなら、パンテノール配合の化粧品やヘアケア製品を試してみるといいでしょう。市販でも多くのブランドが採用しているので、自分の肌・髪質に合いそうなアイテムを探してみてください。
今すぐドラッグストアやコスメショップ、オンライン通販で「パンテノール配合」の表記をチェックし、あなたにぴったりの製品を見つけてみましょう。続けて使うことで、うるおいに満ちた肌とツヤ髪を実感できるはずです!
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