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グルタチオンって何?医師が徹底解説!美容効果と安全性をしっかり解説

Liposomal Glutathione An Advanced Form of the Powerful Antioxidant Glutathione

最近SNSや美容クリニックで「グルタチオン」という言葉を目にしませんか?特に「白玉注射」と呼ばれる美白点滴の主成分として話題になり、10代〜20代の間でも注目されています。グルタチオンには美白やアンチエイジングなど魅力的な美容効果があると言われますが、「本当に効くの?」「安全に使えるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

本記事では、グルタチオンの基本から美容効果、使用方法や安全性までをやさしく解説します。短い段落でサクサク読める内容なので、スマホでも読みやすいはずです。グルタチオンについて気になっている方はぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

  • グルタチオンってそもそも何?
  • 使った方がいい人は?
  • グルタチオンは何に効果があるの?
  • 美容液・パック・サプリなど何で接種すればいいの?
  • グルタチオンの併用禁忌や注意点は?

…など、気になる疑問をすべて解決!

これからグルタチオンを美容に取り入れようとしている人は最後まで読んでみてください。

目次
この記事の執筆者は...

佐久平エンゼルクリニック 院長
政井 哲兵 医師

鹿児島大学医学部卒業後、東京都立府中病院、日本赤十字社医療センター、佐久市立保浅間病院、高崎ARTクリニックを経て佐久平エンゼルクリニックを開業。
婦人科併設の美容皮膚科として全世代の女性の美容と健康をトータルにサポートしている。

日本生殖医学会認定 生殖医療専門医
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医

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INFOMATION

グルタチオンって何?

グルタチオンは、私たちの体内に元々存在する抗酸化物質の一種です。3つのアミノ酸(グルタミン酸・システイン・グリシン)からなるトリペプチドで、細胞の酸化ストレスを抑えたり解毒を助けたりする重要な役割を持っています。海外の論文でも「グルタチオンは人体にとって重要な抗酸化物質であり、細胞を酸化ストレスから保護し、細胞全体の健康を維持する上で重要な役割を果たしています。」​と紹介されているほど、グルタチオンは健康維持に欠かせない存在なのです。(簡単に言うと、細胞をサビから守ってくれる強力な成分ですね!)

本来グルタチオンは肝臓などで生成され、体を守っています。しかし加齢やストレス、紫外線、喫煙などで体内のグルタチオン量が減少すると、抗酸化力が低下して肌の老化やくすみの原因になることも。そのため、美容目的でグルタチオンを外から補うことに注目が集まっています。サプリメントや点滴でグルタチオンを摂取すれば、体内の抗酸化レベルを上げて美容や健康に役立てようという考えです。

グルタチオンに美容効果はあるか?

グルタチオンの美容に関する論文11本のうち、7本は美容効果あり、3本が可能性ありという結論ででした。その事からもグルタチオンには美容効果があることが研究からも証明されております。

美容に関する効果に関しては次の章で詳細に説明いたします。

グルタチオンの美容効果とは?

では、グルタチオンを摂取すると具体的にどんな美容効果が期待できるのでしょうか。主に言われているのは以下のような効果です。

  • 美白作用(肌のトーンアップ)
  • アンチエイジング作用(シワ・たるみ予防)
  • 肌荒れ改善・デトックス効果

美白作用(肌のトーンアップ)

グルタチオンはメラニンの生成を抑える作用があります。肌を黒くする酵素チロシナーゼの働きをブロックし、さらにメラニンの種類を黒色のユーメラニンから明るいフェオメラニンに変化させるとされています。その結果、シミやくすみを防ぎ、継続的に摂取することで肌全体をトーンアップさせる美白効果が期待できます。​特に日焼けしやすい人やニキビ跡の色素沈着が気になる人には嬉しい効果ですね。

アンチエイジング作用(シワ・たるみ予防)

グルタチオンの強力な抗酸化作用により、肌の老化要因である活性酸素を除去してくれます。紫外線やストレスで発生した活性酸素を無害化し、コラーゲンなど肌の構造を守ることでシワやたるみの発生を抑える効果が期待できます。また、一部の研究ではグルタチオンの摂取により肌の弾力アップや保湿改善が報告されています​。

参考文献

Glutathione has been found to have anti-aging and skin-lightening effects. Supplementation… can improve skin properties, reduce wrinkles, and increase skin elasticity without significant adverse effects

引用元:Randomized controlled trial of oral glutathione supplementation on body stores of glutathione(2014 J. Richie et al.)

肌荒れ改善・デトックス効果

抗酸化作用に加え、グルタチオンには解毒作用もあります。肝臓の解毒を助ける働きがあり、体内の有害物質や老廃物の排出をサポートします。そのため、吹き出物などの肌荒れ改善や、肌細胞の新陳代謝を促進してターンオーバーを正常化する効果も期待されています​。肌の生まれ変わりサイクルが整えば、くすみのないクリアな肌につながります。

美容効果まとめ

こうした効果から、グルタチオンは「飲む美容点滴」などとも呼ばれ、美肌作りに取り入れる人が増えています。ただし、効果の現れ方には個人差があります。例えば「シミがすぐ消える」「劇的に白くなる」といった即効性の高い魔法の薬というわけではありません。グルタチオンの美容効果はあくまで「緩やかなサポート」という位置づけで、継続利用や他のケアと組み合わせることが大切だと覚えておきましょう。

グルタチオンはこんな方におすすめ

グルタチオンの美容効果を踏まえると、以下のような悩みや目的を持つ方に特におすすめです。

  • 肌のくすみやトーンダウンが気になる人
  • シミ・そばかすを予防したい人
  • 20代からエイジングケアを始めたい人
  • 生活習慣やストレスで肌荒れしやすい人
  • 美容点滴に興味があるが注射は苦手な人

上記に当てはまる方は、グルタチオンを美容習慣に取り入れることで「なんだか最近肌の調子が良いかも!」と感じられるかもしれません。ただし、持病がある方や薬を常用している方は念のため医師に相談してから始めましょう。

グルタチオンの商品・治療の種類

グルタチオンを美容目的で取り入れる方法はいくつかあります。自分に合った形で続けやすいものを選ぶと良いでしょう。

医療機関での点滴・注射(白玉注射)

美容クリニック等で行われている高濃度グルタチオン点滴です。血管に直接グルタチオンを投与するため体内への吸収率が高く、即効性が期待できます。肌のトーンアップや疲労回復目的で「白玉注射」と呼ばれ人気ですが、医師の管理下でのみ実施されます。1回あたりの費用は数千円〜とやや高めですが、短期間で効果を実感したい方向けです。

なおすすめのクリニック

経口サプリメント(飲むグルタチオン)

最も手軽に取り入れられる方法がグルタチオン配合のサプリです。ドラッグストアや通販で購入でき、毎日決められた量を飲むだけなので続けやすいのがメリット。ただし、経口摂取は吸収率がやや低いとも言われており、効果実感には数ヶ月の継続が必要とされます。250~500mg程度の還元型グルタチオンを含む製品が一般的です。

塗る美容液・クリーム(外用)

スキンケア製品の中にもグルタチオン配合の美容液やクリームがあります。肌の気になる部分に直接塗布でき、シミや小じわへの部分ケアに使いやすい形です。グルタチオンは分子が大きく肌からの吸収は限定的とされていますが、抗酸化成分として他の美容成分(ビタミンCやナイアシンアミド等)と相乗効果を狙った製品もあります。敏感肌の方はパッチテストをしてから使いましょう。

その他の方法

グルタチオン点滴やサプリ以外に、グルタチオンの前駆体となるアミノ酸(L-システインなど)を摂取して体内で増やす方法もあります。市販の「ハイチオールC」などL-システイン配合薬は肝斑治療や美白目的で使われています。また、食事から増やすならアボカド、ホウレン草、アスパラガス、トマト、クルミなどはグルタチオンやその材料を多く含む食品です​。こうした食品を積極的に摂ることで体内グルタチオンを底上げすることも可能です。

それぞれ即効性や手軽さ、コストが異なります。例えば「すぐにでも肌を白くしたい!」という場合は医療機関での点滴が候補になりますし、「お財布と相談しつつ気長にケアしたい」ならサプリや食事改善が現実的です。自分のライフスタイルに合った方法で取り入れてみてください。

グルタチオンの安全性と注意点(併用禁忌など)

美容や健康に役立つグルタチオンですが、使用にあたって知っておきたい安全性と注意点も確認しておきましょう。

グルタチオンは元々体内にある成分ということもあり、適切な範囲での使用であれば比較的安全性が高いとされています。実際、経口や外用での使用は概ね良好な安全性プロファイルが報告されています​。つまりサプリを飲んだりクリームを塗ったりする分には大きな副作用はほとんどないと考えられます。短期間の摂取であれば500mg/日まで問題なく使われるケースが多いようです​。とはいえ、自然のものでも過剰摂取は禁物です。製品ごとの用法用量を守り、体調に異変を感じたらすぐ使用を中止してください。

注射・点滴時の注意

医療機関での点滴によるグルタチオン投与は、効果が高い反面リスクもあります。実は一部の海外機関では、美白目的の静脈注射によるグルタチオン使用に対し注意喚起がされています。例えばフィリピンのFDA(食品医薬品局)は、無許可のグルタチオン点滴により重篤な皮膚障害(スティーブンス・ジョンソン症候群など)や空気塞栓、敗血症といった危険な副作用例が報告されたことを警告しています。​

グルタチオンそのものの安全性は高くても、不適切な投与や粗悪な製剤によって命に関わるリスクもゼロではないということです。日本国内の美容クリニックで正しく行われている限り極めて稀なケースですが、医師の指示を守り自己判断で頻回に点滴を受けたりしないようにしましょう。「もっと早く白くなりたいから」と頻度や量を増やすのは絶対にNGです。

併用禁忌・相性

グルタチオン自体には深刻な薬剤相互作用は少ないとされていますが、念のため以下の場合は注意が必要です。

  • 喘息など呼吸器疾患がある方: 喘息持ちの人は吸入型のグルタチオン療法は避けてください。点滴や経口摂取では問題ありませんが、稀にグルタチオンで喘息様の症状が誘発される報告もあるため注意しましょう。
  • 妊娠中・授乳中の方: 妊娠中や授乳中のグルタチオン摂取については安全性が確立されていません​。胎児や乳児への影響が不明なため、この期間の美容目的使用は控え、どうしても必要な場合は必ず医師に相談してください。
  • 特定の薬を服用中の方: 心臓の薬(ニトログリセリン等の硝酸薬)や抗がん剤を使っている方は、グルタチオンとの相互作用に注意が必要です。グルタチオンが薬の効果を弱めたり副作用を増強させる可能性が指摘されています​。「サプリだから安心」と自己判断せず、持病があり薬を飲んでいる人は医師に必ず相談しましょう。医師の指示なく点滴を受けたりサプリを追加したりするのは避けてください。

グルタチオンは基本的に副作用の少ない成分ですが、ごく稀に軽い胃の不快感皮膚の発疹・かゆみなどのアレルギー反応が起こることがあります​。もし摂取後に蕁麻疹が出たり息苦しさを感じた場合は、速やかに使用を中止し医療機関を受診してください。また、「長期連用で亜鉛が減る可能性」​が示唆する研究もあります。常用する場合は栄養バランスにも気を配ると良いでしょう。

安全に使う上で大切なのは「用法用量を守ること」と「身体の声に耳を傾けること」です。過剰に怖がる必要はありませんが、「何事もほどほどに」を心がけ、正しく賢くグルタチオンを活用しましょう。

グルタチオンを含む製品の選び方

最後に、グルタチオン配合のサプリや化粧品を選ぶ際のポイントを紹介します。せっかく使うなら質の良い製品を選びたいですよね。

1.「還元型グルタチオン」配合か確認

成分表示で「グルタチオン(還元型)」や「L-グルタチオン」と明記されているものを選びましょう。グルタチオンには還元型と酸化型がありますが、還元型(GSH)が活性型で効果的とされています。市販サプリではほとんどが還元型ですが、一応チェックがおすすめです。

2.信頼できるメーカー・クリニックのもの

サプリなら製薬会社や大手サプリメーカーなど信頼性の高いブランドを、点滴なら実績のあるクリニックを選びましょう。口コミやレビューも参考にしつつ、怪しい安価品や無許可の業者は避けてください。粗悪品は効果が薄いだけでなくリスクも伴います。

3.適切な含有量

サプリの場合、1日の推奨量に見合った含有量か確認しましょう。極端に含有量が少ない製品だと十分な効果を得られません。一方で過剰量を含むものも不要です。一般的には1日あたり250~500mg程度を目安にすると良いでしょう。

4.他の美容成分との配合

製品によってはビタミンCやビタミンE、αリポ酸など他の抗酸化成分と一緒に配合されているものもあります。ビタミンCはグルタチオンと一緒に摂るとお互いに抗酸化作用を高め合う相乗効果が期待できるため、こうした組み合わせ配合の製品も◎です。ただし、色々入りすぎていると肌に合わないこともあるので、自分の目的に合った成分か見極めましょう。

5.形状や続けやすさ

続けなければ意味がないので、自分が無理なく使える形状を選ぶことも大切です。例えば「錠剤が苦手」という人はドリンクタイプやパウダータイプを、「味が苦手」という人はカプセルタイプを選ぶなど工夫しましょう。またスキンケアの場合、テクスチャーや香りの好みも大事です。

製品選びで迷ったら、皮膚科医や薬剤師に相談すると安心です。自分の肌質や目的に合ったグルタチオン製品を選んで、効果を最大限引き出しましょう。

よくあるQ&A

グルタチオンを摂ると本当に美白できますか?

個人差はありますが、ある程度の美白効果が期待できます。 グルタチオンはメラニン生成を抑える作用があるため、継続することで肌のトーンが明るくなるケースがあります。ただし劇的な美白というよりは「なんとなく明るくなったかも」程度の緩やかな変化と思ってください。一旦白くなっても使用をやめれば元に戻る(色素沈着が進む)ことも報告されており​、効果を維持するには継続的なケアが必要です。また日焼け止めなど他の美白対策も併用しましょう。

どのくらい続ければ効果が出ますか?

少なくとも2〜3ヶ月は続けるのがおすすめです。 体質や製品にもよりますが、肌のターンオーバー周期(約4週間)を数回まわすくらいの継続が必要とされています。クリニックでも「美容目的なら3ヶ月以上の継続を」勧められることがあります​。早い人で数週間、遅いと半年ほどかかる場合も。焦らず気長に続けてみてください。また、効果が出た後も維持するためにある程度の頻度で続けることをおすすめします。

副作用はありますか?

基本的には副作用は少ない成分ですが、ゼロではありません。 経口サプリでまれに胃のむかつきを感じる人がいたり、極まれに発疹やかゆみなどのアレルギー反応が出ることがあります​。注射の場合はごく稀に吐き気や頭痛を訴える人もいます。重大な副作用は極めてまれですが、使用していて「合わないな」と感じたら無理せず中止しましょう。不安な場合は医師に相談しながら使用するのが安心です。

グルタチオンは食べ物から摂れますか?

はい、摂れます。 グルタチオン自体は調理で分解されやすいため食品から直接大量に摂るのは難しいですが、食品中にも含まれています。特に新鮮な野菜や果物、肉・魚、ナッツ類はグルタチオンやその材料となる栄養素を豊富に含みます​。

例えばアボカドやほうれん草、ブロッコリー、トマト、そしてタンパク質源である鶏肉や牛肉、卵などはおすすめです。ただ食品だけで美容目的の十分な量を毎日摂るのは難しいので、基本は食事で栄養バランスを整えつつ、足りない分をサプリで補うという形が効率的でしょう。

グルタチオンを使うと髪が白くなるって本当ですか?

いいえ、それは誤解です。 「メラニンを抑える→髪の毛の色素も抜けて白髪になるのでは?」と心配する声がありますが、そのような科学的報告はありません。髪の毛の色(黒髪)と肌の色素沈着はメラニンの種類や仕組みが異なるため、グルタチオン摂取で急に白髪が増える可能性は極めて低いと考えられます。実際、日本語の文献でも「白玉点滴や内服で白髪が増える科学的証拠はない」と否定されています​。

むしろグルタチオンは抗酸化作用で細胞の老化を防ぐため、理論上は白髪予防にプラスに働くかもしれません。過度に心配せず、バランス良く活用してください。

まとめ

グルタチオンは私たちの体を酸化ストレスから守る心強い味方であり、美白やアンチエイジングなど美容面でもサポートが期待できる成分です。10代〜20代の若い世代にとっては、将来の肌を守る予防的なケアとして取り入れる価値があるでしょう。とはいえ即効性のある魔法の薬ではありませんので、日々のスキンケアや生活習慣の見直しと併用してこそ効果を発揮します。

興味を持った方は、まずは信頼できるサプリメントを試してみたり、美容皮膚科で相談してみたりしてはいかがでしょうか。無理のない範囲で継続することが何より大切です。正しく取り入れれば、グルタチオンはきっとあなたの美容の強い味方になってくれるはず。内側からケアを取り入れて、透明感のある理想の素肌を目指しましょう!今からできる一歩を踏み出して、将来の自分の肌に投資してみてくださいね。

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